2012年度グローバルリテールビジネスの海外の展開現状
- 2013年1月 -
CBREによる2012年度グローバルリサーチリポートによると、景気低迷にも関わらず、優良なグローバル小売業者が各自のブランド力を武器に、着実に売上げを伸ばし、店舗を増やしているとのことです。特に、高級ファッション(LVMH、Tiffany & Co、Burberryなど)とファーストファッション(H&M、ZARAなど)産業は、全世界で幅広く店舗を展開し続けており、それらのグローバル化が、リテール業界の中で、最も著しいといえます。
一方、大手企業の海外進出における動向をみたとき、中国やインドのような新興国へより、欧州やアメリカなどの成熟市場への方が、明らかに人気だといえます。とりわけ、進出国をランキングでみると、イギリス(#1)、スペイン(#4)、フランス(#6)、ドイツ(#6)、イタリア(#9)などの人気は非常に高く、上手くグローバル化した企業にとって、西ヨーロッパ地域への進出は、とても重要視されていることがわかります。
また、CBREのリポートによると、リテール業界のマルチチャンネル化が、世界的に急速に進展しており、これから、小売業者はどれだけオンライン通販化に対応できるか、が大きな課題となります。一方、国別に見ると、オンライン通販サービスが最も浸透しているのはフランスで、小売業者の半数近くがオンライン通販サービスを国内で展開しています。以下、カナダ、イギリス、アメリカ、アイルランドと、英語圏の国が続き、そのあとは、オランダ、スペイン、ドイツ、イタリアと、欧米先進諸国がランキングの上位に連なることから、今後、フランス、西ヨーロッパを中心としたオンライン通販サービスは、日本のリテール業界にとって、新鮮かつ有益的な海外進出の為の戦略、また強力な海外市場開拓のための手段となるといえます。
【参考資料・CBRE・2012リポート】: 「グローバルリテールビジネスの海外展開からみた日本のリテール市場の今後」
※ SPRINGの海外進出戦略についてもご覧ください。