フランス発の弁当箱大成功の裏付け:MONBENTO(2/2)
- 2013年1月 -
■ ユニバーサルデザイン
日本らしさ、フランスらしさ、を意識したデザインは一切使わず、シンプルで現代的なデザインを強調している「monbento」の商品ラインは、各国の文化的相違や好みなどに左右されにくい、グローバルに受け入れやすい商品となっています。また、商品バリエーションとしては、模様入りなどの個人の好みに左右されやすいアプローチをせず、ベーシックにカラーのバリエーションをもたせることで個々の好みに対応しています。
■ 統一性のある、充実したブランド観の提示
ブランドロゴ、商品ライン、ホームページのデザイン、全てを「シンプル&現代的」という統一したブランドコンセプトの上で展開しています。また、「monbento」というブランド観を更に強調するため、直接的に弁当箱と関係のない、しかし同じデザインコンセプトで展開された付属品として、手提げバッグなどを提供したり、自社のブログで、魅力的な手作りのお弁当の作り方のアドバイスをしたりしています。
お弁当箱の販売に限らず、お弁当カルチャー (=どこでも食べれる、持ち歩きの食事スタイル)をスマートに楽しめるようなグロバールソリューションを与えることで、ブランド観を表現しています。
■ 日本企業へのヒント
「monbento」の成功例が物語るように、根本が日本のカルチャーだとしても、海外で売れる可能性は十分あります。品質や価格帯は、購買意欲の当然の基準となりますが、それ以上に重要とされるのは、まず現地のライフスタイルを意識した商品であるかどうか、という点です。
また、コスト、時間、そして非常に手間のかかる従来の海外進出モデル(いわゆる、何度もの現地での出展で輸入業者を取得することなど)を見直し、現在、世界で急増するEコマースのポテンシャルを把握し、活用することはとても効果的です。
そして、「商品のメーカー」から「文化・ライフスタイルのプロデューサー」という考え方にシフトすることで、常に消費者の潜在的なニーズを読み込むことができるようになります。そうすることで、 メーカー、そして商品自体のブランドイメージやコンセプトが明白となり、強いアイデンティティが育ちます。
「monbento」のようにグロバールなビジョンを持ち、より効率的に、海外への進出や海外販路の開拓を実現してみませんか?
【参考URL】: http://www.monbento.com/
※ SPRINGの海外向け商品開発についてもご覧ください。